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プロテインの種類と効果とは?摂取のタイミングと摂りすぎのデメリット

プロテインの種類と効果とは?摂取のタイミングと摂りすぎのデメリット

そもそもプロテインとは?

たんぱく質(Protein=プロティン)のこと。たんぱく質はアミノ酸が多数結合した高分子化合物で、筋肉や臓器など体を構成する要素として非常に重要なものです。人の体は水分を除くと筋肉や臓器、血液、骨、皮膚、髪等がありますが、主成分はいずれもたんぱく質でできています。

特にたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できない9種類を「必須アミノ酸」といいます。これらは体内で生成されないので、食品からとるしかありません

たんぱく質の割合は男性の体の16〜18%、女性の体の14〜16%を占めていると言われており、筋肉や臓器などがきちんと働くためには、さまざまな酵素やホルモンの存在が必要で、その酵素やホルモンもたんぱく質からできているのです。つまりたんぱく質は私たちの体でもっとも基本となる成分であり、健康な体づくりに欠かせない栄養素なのです。

プロテインはどんな人がとるもの?

プロテインは運動を習慣としている人がとるものというイメージがある人も多くいると思いますが、たんぱく質は私たちの体を作る基本となる栄養素なので、運動している人だけでなく、普段運動していない人もプロテインを摂取するメリットはあります。

プロテイン製品はたんぱく質だけではなく一緒に摂取すると効果的な、ビタミン・ミネラル・食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれていて、普段の食生活で不足しがちな栄養素を補ってくれる役割があります。髪や爪、皮膚、血液などを作る主な成分となるたんぱく質を不足させないことは、いつまでも若々しい身体の健康維持のために大切なことなのです。

プロテインはどれぐらい(何gくらい)とるのがよいの?

私たちの健康維持に欠かせない筋肉の維持と増加のために必要な一日のプロテインの目安は
体重1kgあたり1gが目安と言われています。

運動を習慣としている方や筋肉トレーニングしている方は
体重1kgあたり1.5~2gを目安に取っていきましょう。

一度の食事で必要なプロテインの量を取れば体内に吸収されるわけではありません。

一回の食事で吸収できるプロテインの目安は、体重1キロあたり0.3gだといわれています。

つまり60kgの体重の人は、一日のたんぱく質の必要量は通常60g、トレーニングをしている人で90g~120g必要です。1回の食事の吸収量は18gが目安となります。またたんばく質の消化・吸収には3〜4時間かかるので、食事と食事は3~4時間明けてから取るようにしましょう。

プロテインの種類

プロテインにはどんなものがあるのか、まずは種類から見ていきましょう。

プロテインには大きく分けて植物性たんぱく質と動物性たんぱく質があります。

植物性たんぱく質:豆類、野菜など。

動物性たんぱく質:牛乳・乳製品、肉、魚、卵など。

植物性たんぱく質

植物性たんぱく質で最も知られているのは豆製品を由来とするソイプロテインです。動物性たんぱく質に劣らないアミノ酸をバランスよく豊富に含んでいます。その他の植物性食品は、大豆製品や動物性食品と比べると含まれているアミノ酸の種類や量が少ないものが多いので、大豆や動物性たんぱく質を補う形で摂取するようにするとよいでしょう。また、大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをしてくれる効果が期待されるため、肌のハリを保ちたい方にもおすすめです。

植物性たんぱく質を含む食品の大きな特徴として、カラダへの吸収がゆるやかで、食物繊維や水溶性ビタミン、ミネラルを含んでいるものが多いため、エネルギーを効率よく産生して体調を整える効果があるといわれています。吸収がおだやかということは腹持ちがよくなるということなので、間食や就寝前に飲むのも良いでしょう。また肉や乳製品などの動物性の食品と比較して脂質などが少なくエネルギー量が抑えられるため、減量中でもしっかり量を取りながらたんぱく質を摂取することができるのも利点です。

動物性たんぱく質

動物性たんぱく質では乳製品由来のガゼインプロテインとホエイプロテインの二種類が特にバランスよく必須アミノ酸を豊富に含むとして知られています。ただし動物性たんぱく質を含む食品は脂質が比較的多いため脂質の摂り過ぎに注意が必要です。

ホエイプロテインは水溶性成分であり、カラダへの吸収が早いといわれています。吸収が早いので起床直後や筋トレ後に摂取することで筋肉の回復を助けたり、筋肉増加を手伝ってくれる働きがあります。

カゼインプロテインは不溶性成分であるため、植物性たんぱく質と同じく吸収がおだやかな分、空腹にもなりにくいのでダイエット中の摂取に向いているプロテインです。そして成長ホルモンは就寝中に分泌のピークを迎えるので、寝る前30分~1時間前にソイプロテインかカゼインプロテインどちらかを飲めばたんぱく質の合成を促す「成長ホルモン」の分泌にタイミングを合わせやすくなります。

プロテイン(たんぱく質)を含む食材                                              

普段の食事で摂取しやすい食品に含まれるたんぱく質量を見てみましょう。

●植物性たんぱく質、〇動物性たんぱく質の食品を表しています。

●納豆        1パック(40g)  6.6g

●豆腐        100g       6.6g

●バナナ       1本(100g)   1.1g

●アボガド      100g       2.5g

●ブロッコリー    100g       4.3g

●そば        100g       12g

●ご飯        1杯(150g)   3.8g

●味噌汁       1杯(味噌12g)  1.2g

〇生卵(鶏卵)    1個(50g)     6.2g

〇牛乳        1杯(200ml)   6.8g

〇豚肉        100g        14g

〇牛肉        100g        17g

〇鶏肉        100g        25g

〇鯖缶水煮      1缶(190g)    26.8g

〇シーチキン水煮   1缶(70g)     12.7g

このように、食事で例えば120gものたんぱく質を取ろうとすると、鶏肉で500g食べる必要があるということになり、1回の食事からの吸収率を考えても、一日3回の食事の中で一日に必要なたんぱく質を取るのは難しいことがわかります。また、動物性たんぱく質は資質も多く含んでいるものが多いため、逆に脂質を取りすぎてしまうということもあるでしょう。

そんなときに活躍するのがプロテインを含む様々な商品です。粉やゼリータイプなら、ジュース感覚で手軽にたんぱく質を摂取できるので、仕事や家事の途中でも、飲料水代わりにとることもできます。

また、バータイプのものは夕飯までのおやつとして取ることもできますね。

なにより、肉などでとるよりも脂質が抑えられているものが多く、ビタミンなどほかの栄養素も入っているためバランスよく栄養を補助できるというわけです。

プロテイン摂取のタイミング

お勧め①就寝前

私たちの体は、寝ている間に体の細胞の修復をしています。筋肉や肌も、眠っている間にメンテナンスされているのです。このとき必要となるのが、タンパク質を構成しているアミノ酸です。血中のアミノ酸濃度が低い状態が続くと、筋肉は分解されてしまいます。血中のアミノ酸濃度が低い状態が続くと、筋肉は分解されてしまいます。ですから就寝前にプロテインを摂取することで、血中のアミノ酸濃度を維持し、筋肉量を保つことができるようになるのです。

お勧め②起床後

起床時は就寝中に消費したたんぱく質を体が欲しているタイミングです。吸収が早いホエイプロテインを補給することで筋力を増やるのにとても有効です。

減量中の方はソイプロテインを朝ごはんとして取れば、腹持ちも良く忙しい朝でも短時間でとれていいでしょう。朝食を安易に抜いてしまうよりも、昼食時の血糖値の上昇を抑えて太りづらくなります。

お勧め③筋トレ・運動後

筋肉は一度壊れて修復するときに増えます。プロテインを取れば筋肉が作られるのではなく、筋トレや一定の運動で筋肉繊維にダメージを受けると、それを修復するためたんぱく質が燃料として使われて修復されて少しずつ増えます。筋肉が増えると基礎代謝(消費カロリー)が増えるので、脂肪燃焼が大きくなり減量にも繋がるため、減量中の方は適度な筋トレや運動で筋肉をつけることは不可欠です。

筋トレや運動後の30分以内は体が吸収率が高い状態なので、ホエイプロテインなどの吸収が早いプロテインを取ることで筋肉生成の燃料を補給するのが大切です。

たんぱく質が不足するとどうなる?

たんぱく質は体を作る構成要素であるだけでなく、酵素やホルモンなど体の機能を調節する大切な役割を果たしているため、不足すると免疫機能が低下して抵抗力が弱くなり、さまざまな病気にかかりやすくなると言われてます。また、筋肉を維持するアミノ酸が不足状態になると、筋力が低下してしまいます。特に、高齢者は、食事の量が少なくなる方も多く、肉や魚の摂取量が少なくなってたんぱく質が不足しがちなので、プロテイン商品を活用して日ごろからたんぱく質だけでなくビタミンなどの栄養素も摂れるように心がけましょう。

プロテインでたんぱく質の過剰摂取に注意

たんぱく質を必要以上に摂取すると吸収できない分は排出されますが、量が多いとなかなか分解できず、胃腸や肝臓に負担がかかってしまうことがあります。

特に寝る直前に摂取するときには、せっかく休もうとしている胃や腸が働いてしまうことになるので寝る直前に飲むのは逆に負担をかけてしまうことになります。胃腸が動いてしまうと寝つきが悪くなったりお腹を下してしまうこともるので、最初は自分の体調に合った分量を、寝る1―2時間前までには摂るようにして徐々に増やしていくようにするのがよいでしょう。

また、プロテインの主な成分であるたんぱく質は、胃腸内の悪玉菌が餌にする栄養素でもあります。悪玉菌が増えすぎると、腸内環境が悪くなりお腹を壊したり、疲労感や便秘になるなどの体調を崩すことも少なくありません。対策としては、食物繊維やオリゴ糖など、腸内環境をよくする善玉菌の餌となる栄養素を含む食材をたくさんとることです。

まとめ

プロテインは主にたんぱく質を私たちの体を作る重要な栄養素です。

自分の体重を目安とした必要摂取量を把握して、一日の中でバランスよく摂取できるように心がけましょう。プロテインは、たんぱく質を摂取する為のあくまで栄養補助食品なので、植物性と動物性の食品からほかの栄養素と合わせてバランスよくとるのが基本です。そして必ず適度な筋トレや運動とセットで摂取することで効果が出る秘訣ということを理解しておきましょう。

そして減量の為の単純な食事の置き換えや、トレーニング前後での大量摂取ではなく、種類の特色に合わせたタイミングで摂取できるように心がけみてくださいね。