新たに運動を始める際、どのようなエクササイズをどのような形で取り入れるか悩む方も多いのではないでしょうか。とくに、体脂肪を燃焼させ内臓脂肪量の軽減にも役立つ有酸素運動は、ダイエットを始める場合にはもちろん、生活習慣病を防ぐ上でも是非とも日常に取り入れたい習慣のひとつ。
なかでもスイミングは、陸上運動よりも消費カロリーが高い割にリラックス効果も得られるとあって初心者におすすめです。さあ、お近くのスポーツジムなどプールの設備がある場所を探してみませんか?
初心者にこそおすすめしたい、スイミングダイエットのメリット
スイミングダイエットのメリット① 消費カロリーが高い
消費カロリーを考える上で、大切な指標が「METs(メッツ)」です。
「METs(メッツ)」とは、安静時(横になって楽にしている状態)を1と比較し、何倍のエネルギーを消費するかを示す「身体活動の強さと量」の単位です。この数字が大きければ大きいほど、消費カロリーが激しいということになります。
厚生労働省が発表した「身体活動・運動の単位」の中から、陸上運動の代表であるウォーキングやジョギングと比較してみましょう。
・やや速歩:3.8
・速歩:4.0
・ジョギングと歩行の組み合わせ(ジョギングは10分以下):6.0
・ジョギング:7.0
・ランニング(134m /分):8.0
・ランニング(161m /分):10.0
・水中運動、水中で柔軟体操:4.0
・スイミング:ゆっくりしたストローク:6.0
・背泳ぎ: 7.0
・ゆっくりしたクロール(約45m/分): 8.0
・平泳ぎ:10.0
・バタフライ、速いクロール(約70m/分):11.0
息が上がる速歩(競歩)と、水中での柔軟体操が同じMETs(メッツ)とは驚きですよね。
また、軽めのランニングとゆっくりしたクロールが同じMETsなのも、想像するとにわかには納得し難いところではないでしょうか。
このように、陸上では消費に労力を要するエネルギーも、水中では比較的楽に消費することができます。
スイミングダイエットのメリット② 体への負担が少ない
全体重を自分の足腰で支える陸上のエクササイズと異なり、水中では水の浮力を利用して楽に負担を逃すことができます。そのため足腰の不安がある方でも長時間続けやすく、結果として継続しやすいエクササイズになるでしょう。
スイミングダイエットのメリット③ 運動強度を調整できる
スイミングは陸上運動に比較して消費カロリーが高い割に、自由度が高いのもポイント。
泳ぎに自信のない人や軽めに運動を終えたい場合などは水中ウォーキング、泳ぎの得意な人や高負荷トレーニングでカロリーを少しでも消費したい場合などはクロールやバタフライ、といったふうに自分自身のコンディションによってメニューを切り替えることができます。
全身を使って運動を行う体力がない場合には、ビート板を持ってバタ足するだけでも多くのカロリーを消費することができますよ。
スイミングダイエットのメリット④ 全身満遍なくシェイプアップできる
陸上運動ではどうしても負荷が足腰や腕、背中などに集中しやすく、全身を満遍なく使うことが難しい傾向にありますが、スイミングでは常に全身が水の抵抗を受けるため全身をバランスよくシェイプアップさせることができます。また、水圧によって下肢から心臓へ戻る静脈血流量も増えるため、脚のむくみに悩まされている方にとってはむくみ解消が期待できます。
スイミングダイエットのメリット⑤ リラックス効果が得られる
高負荷トレーニングと聞くと、身体的な苦しさを我慢したり自分をギリギリまで追い込んだり、というイメージを持つものですが、水泳は一般的にリラックス効果が得られる運動だと言われています。
その鍵は、水中特有のひんやりとした感触やふわふわとした感覚。
陸上では得られないこうした独特の感覚が、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンの分泌を促すのです。そのため、カロリーを消費しながらも心身はリラックスできる、一石二鳥の効果が。
基礎代謝を下げてしまうストレスは、ダイエットの大敵。ストレスを軽減しながらダイエットを行いたい人は、水泳がおすすめです。
初心者におすすめのプールダイエットは?
スイミングが苦手な方でも難なく取り入れられるのが、プールの中を歩く「水中ウォーキング」です。水中ウォーキングのMETsは4.0〜4.5となっており、体重60kgの人が1時間行った場合には、およそ284キロカロリーのエネルギーを消費することができます。
陸上でのウォーキングは、汗をかいたり、道がデコボコしていたりして疲労感を感じやすいものですが、常に一定の水温の中で汗の不快感を感じることなく平坦なコースを進む水中ウォーキングでは、あまり疲労感なく運動を行うことができるはずです。
ダイエットに効果的なプールでのトレーニングは?
ダイエットに効果的なスイミング① 背泳ぎ
スイミングが得意な人は、水中ウォーキング以上のエネルギーを要する運動を取り入れてみましょう。水中に仰向けに浮かび、手足を使って泳ぐ背泳ぎのMETsは7.0。
体重60kgの人が1時間行った場合には、およそ441キロカロリーを消費します。これは6枚切りの食パンだと2.8枚分、ご飯だと軽めのお茶碗1杯分(120g程度)と同等のカロリーです。そう考えると結構なカロリー消費量ですよね。
ちなみに背泳ぎは、顔を水中につけることなく泳げるため、水に不安感のある人でも比較的安心して取り入れることができます。水中ウォーキングに慣れた方は、背泳ぎから取り入れてみてはいかがでしょうか。
ダイエットに効果的なスイミング② クロール
続いて強度の高い運動は、クロール。うつ伏せに体を水中に沈め、バタ足と交互に前方へと回す両手によって水中を進む泳法です。クロールのMETsは8.0。
体重60kgの人が1時間行った場合には、504キロカロリーを消費します。これは一般的な醤油ラーメン、塩ラーメンの1杯分に相当します。カロリーが低めな食事の一食分とも解釈できますね。
最も速く進む泳法なので、スキルとして習得しておくのもおすすめです。
ダイエットに効果的なスイミング③ 平泳ぎ
クロールよりも強度の高い運動は、両手両足を左右に開きながら水をかき分けていく平泳ぎです。平泳ぎのMETsは10.0となっており、体重60kgの人が1時間行った場合には、630キロカロリーを消費します。これは、親子丼の軽めの1杯(400g)や天丼1人前(380g)に相当します。
かなりのエネルギーを要する運動なので、いきなり1時間泳ぐと知らずにキャパオーバーを迎えてしまう可能性もあります。まずは、10分や20分といった単位から平泳ぎを取り入れてみましょう。
ダイエットに効果的なスイミング④ バタフライ
泳法中、最も強度の高い運動はバタフライです。平泳ぎの変形で、足はバタ足のように打ちながら、両手を同時にかいて抜いては前方へと返して進む泳法です。バタフライのMETsは11.0。
そのダイナミックな動きによって、体重60kgの人が1時間行った場合に消費されるカロリーはなんと693キロカロリーにもなります。これはなんと、スタミナ食の代表ともされる牛丼の軽めの1杯分(360g)にも相当します。最短距離でダイエットを成功させたい人にとっては、是非とも取り入れたい運動ですね。自分のコンディションと相談しながら、無理なく挑戦していってみてはいかがでしょうか。
まとめ
水中での浮遊感を楽しみながら効率的にカロリーを消費できるスイミング。
リラックス効果まで期待できるとあれば、通常ストレスが溜まりがちなダイエットも継続することできるのではないでしょうか。
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