運動の効果的な時間はいつ?
日々の運動をする中で、どのタイミングでどれくらいの時間運動するのが効果的なのかをご存じでしょうか。有酸素運動やトレーニングをやみくもにするよりも、体の仕組みや、痩せやすい時間帯を知ることでダイエット効果が高まりますよ。
運動効率の時間帯
運動は自分ライフスタイルにあった時間でできるのがベストですが、朝、昼、夜とそれぞれ運動効率が上がるお勧めのタイミングがあります。
逆に避けた方がいい時間帯もありますのでそれぞれの時間帯の効果を見ていきましょう。
朝の運動のメリット
午前中は運動に適しています。仕事前の時間はどんな人も時間が作りやすいかもしれません。
朝食前に運動する場合は、軽いストレッチやヨガ程度の運動量がおすすめです。朝に運動すると交感神経が活発になり、基礎代謝もアップします。ただし、朝の運動を取り入れる際は、起床直後を避けましょう。体温が低く、血圧も不安定になっているため、身体が運動する準備をできていない状態です。身体の準備がないまま運動をすると、寝起きは血流が少なく血管が収縮した状態にあるため、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。朝運動をするときはしっかりと水分を取って30分以上の時間を空けてから運動するようにしましょう。
昼の運動もおすすめ
日中は交感神経が活発に働いているため、身体が運動する準備ができています。昼食後に眠くなってしまうのは、血糖値が上がるからなので、軽い運動をして糖を代謝すれば、血糖値が落ち着いて頭がすっきりします。仕事にも集中しやすくなるでしょう。
食後は消化に内臓がエネルギーを使っているため食事直後の運動はNG。30分〜1時間ほどは時間をおくと消化が始まって効率よく脂肪燃焼できるようになります。
お昼休みなどの短い活時間で食事と運動する場合は、あまり激しい運動は不向きです。昼食後出来れば30分ほどしてから軽く歩いたり、ストレッチをするなどの運動にしましょう。
夕方の運動のメリット
夕方の時間帯は、特に夏場は日差しを避けて運動できるのがポイントです。
また、交感神経が優位なので運動には向いています。この時間帯は体も温まっているため、運動することで高い脂肪燃焼効果が期待できます。ただし夜が深まるにつれて交感神が副交感神経に切り替わるので、寝る前の激しい運動は避けましょう。寝る直前に激しい運動を行うと交感神経が活性化し、寝つきが悪くなってしまいます。就寝前は、3時間前までには運動を終えましょう。激しい運動というよりも、副交感神経が優位になるような、リラックスしてできるヨガやストレッチなどがおすすめです。就寝前に激しい運動をしすぎると、眠りが浅くなったり寝つきが悪くなったりしてしまうこともあります。もし寝る前に身体を動かしたい場合は、ストレッチやヨガなどの軽い運動がよいでしょう。
※交感神経とは身体の活動性を生みだす神経です。心臓の働きを促進して血流を促進され血圧・拍動・体温などが上昇するため、活発に活動するエネルギーがわきます。
※副交感神経とは夜間やリラックスしている際、活発に機能する神経です。 副交感神経の機能としては、血管拡張、血圧降下、心拍数低下、筋肉の弛緩、発汗の抑制などがあります。
食後の食前の運動はどちらがいいの?
食前と食後どちらがいいというのはありませんが、食事からのエネルギーをうまく活用するにはいくつか注意点があります。注意点を知って自分のライフスタイルに合ったタイミングで運動を取り入れていきましょう。
食前の運動
起床後すぐ等の極端な空腹時の運動は注意
空腹時には血液中の糖分が不足します。身体を動かすのに十分なエネルギー源となる糖分が確保できないまま運動を続けると、人によっては眩暈を起こしたり、集中力が落ちてになって怪我をしたりといった危険があります。特に起床直後は夜寝ている間に空腹になりエネルギー不足になっていることが多いので、スポーツドリンク、プロテインなどのエネルギーになる糖分を含んだ飲み物、もしくはバナナなどの果物などの軽食をとった後に運動を行うようにしましょう。
脂肪の燃焼が大きくなる
食前の運動は脂肪の燃焼を促進します。特に有酸素運動をしたときに最も早く使われるエネルギーは血中の酸素とブドウ糖もしくは脂肪です。空腹の状態で運動をすると、ブドウ糖が少ないので脂肪を分解してエネルギーを生み出そうとする働きが起こりやすくなり、結果として脂肪燃焼に繋がりやすくなるのです。
運動前の時間と食事内容のおすすめ
運動前に取る食事の目安は時間によって異なります。時間別の食事のおすすめを見ていきましょう。
運動2時間前:一般食(ご飯・おかず・野菜などバランスの良い食事)
運動1時間前:おにぎり、バナナなどのエネルギーになりやすい炭水化物の固形物
運動30分前 :スポーツドリンク、プロテインなどの糖質の含まれる飲料やゼリー
運動のエネルギーとなる糖質や筋肉を作るたんぱく質を中心にバランスの良い食事を心がけましょう。
食後の運動
食後の無理な運動は消化不良の元
運動の種類に限らず、食後30分以内や極端な空腹時は、過度な運動は避けたほうがいいでしょう。食後の体は、食べ物消化吸収のために胃腸に血流が集中しているので、この状態で運動をすると運動で使う筋肉にもより多くの血流を送る必要があり、本来消化に必要である胃腸への血流が十分に行き渡らなくなって、消化不良を起こしやすくなってしまいます。
食後の運動で脂肪がつきにくい体になる
食事で炭水化物など糖質を含む食事をすると血糖値が急激に上がります。上昇した血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されますが、このインスリンは血中の糖分を脂肪に換え身体に溜め込む性質があるのです。食後の運動は血液中の糖分がエネルギーとして消費されるので、血糖値が下がりインスリンの分泌量を減らすことができ、結果よして脂肪として蓄積されにくい体にしてくれる効果があります。
筋肉分解がされにくく筋力アップできる
運動をする際にエネルギーとして必要なのが糖分。しかし空腹で糖分が十分に体にない状態で運動をしてしまうと筋肉を分解してエネルギーに変えてしまいます。
筋肉が分解されると基礎代謝が落ちて痩せにくく太りやすくなってしまう原因になるのです。
食後に運動をすると、体に糖分がしっかりとある状態で運動ができるため筋肉が分解されることがありません。筋肉量を維持したい方は空腹時には運動をせず、食後に運動をするようにしましょう。
運動の種類
運動は大きく分けると有酸素運動と無酸素運動に分けられます。どんな運動がそれに該当するのか、どんな効果を出すのに向いているのか見ていきましょう。
無酸素運動
短い時間に大きな力を発揮する運動を指します。 筋肉を動かすためのエネルギーを、酸素を使わずに作り出すことからこのように呼ばれています
⇒筋トレ、ウエイトトレーニング、ダッシュなど
有酸素運動
筋肉を使う負荷を継続的にかける運動のことです。酸素を使って筋肉を動かすエネルギーである脂肪を燃焼させることから有酸素運動といいます。
⇒ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど
無酸素運動では糖質が、有酸素運動では脂肪が主にエネルギー源として消費されます。つまり脂肪を燃焼させるのがメインであれば有酸素運動が適しているといえるでしょう。
無酸素運動には筋力を瞬発的に発揮するパワーを高める効果が期待できるので、筋肉を強化したいときには無酸素運動が不可欠です。筋力が増えると基礎代謝が上がり消費カロリーが増えるので、長期的な脂肪消費にもつながります。どちらもバランスよく取り入れていきましょう。
まとめ
運動時間に大きな良し悪しはありません。自分のライフスタイルに合った、継続しやすい時間帯に運動するのがベストと言えるでしょう。運動の時間を感がるうえでもう一度整理しておきます。
朝の運動
・時間がとりやすい
・一日の基礎代謝がアップ
・起床後の運動はNG!30分以上は時間を空けましょう。
・おすすめは軽いストレッチやヨガ
昼の運動
・体温が上がってきていて運動しやすいタイミングである。
・昼食の眠気を取り、集中力を高められる。
・食後は30分~1時間ほど時間を空けての運動がよい。
・30分程度の散歩やストレッチがお勧め
・おすすめはウォーキングや筋肉トレーニング
夜の運動
・高い脂肪燃焼効果が期待できる
・夏場は日差しを避けて運動できる
・就寝から3時間前に運動をして寝ると寝つきがよくなる
・おすすめは筋トレやウォーキング
食事前
・極端な空腹は軽食や糖質のとれる飲料水をとってから
・適度な空腹は脂肪燃焼効果を上げる
・食事前30分~2時間で食事を変えるとよい
食事後
・食後の無理な運動は消化不良の元
・食後の運動で脂肪がつきにくい体になる
・筋肉分解がされにくく筋力アップできる
しっかりとしたトレーニングを習慣化したいという場合は、起床からしっかりと食事で栄養を取ったうえで、食べたものを消化する1-2時間後からの運動が最も効果的に筋肉増加や脂肪減少につなげられるようです。また夜寝る前3時間前の運動を終えるようにするとその日の疲れもしっかりとれる深い睡眠に繋がりやすいとのことです。
つまり、7時に起きて11時に寝る方は、起床後9時~20時ごろまでの間に運動をするようにしてみてください。運動を習慣化するには運動環境が整っているジムに通うのもお勧めです。